車両データ
車名:ランドローバー ディフェンダー110
年式:平成15年
走行距離:109,421km
状況確認
エンジンがかからないということで入庫されました。
診断を始めようと試しにエンジンを回してみたところ運よくかかったので、テスターを当てて診断してみました。
すると、ものすごい量の故障コードが検出されました。
この画像はその一部で、実際にはもっと多くの故障コードが表示されていました。
ここまでの数が表示されるということは、エンジンコンピューターが怪しいです。
シート下のコンピューターボックスを開けてみると、なんとオイルの池のようになっていました。
エンジンコンピューターのカプラーを外してみると、やはりオイルが回ってきていて、コンピューターの内部までオイルが侵入しているように見えます。
配線をたどりながらオイルの漏れてくる場所を探していくと、エンジンヘッド部分に入っているインジェクターハーネス部分からの侵入であることが判明しました。
インジェクターハーネス
インジェクターハーネスの経年劣化
カプラーもオイルまみれ
ヘッドカバー自体からもオイル漏れを確認できました。
ヘッドカバーからのオイル漏れ
作業内容
インジェクターハーネスを交換するためには、いずれにしてもヘッドカバーを交換しなければならないので、ヘッドカバー周りのパッキンシール類とインジェクターハーネスを交換。
配線・コンピューター内部の清浄で解決を目指します。
ヘッドカバーを開けたところ
- インジェクターハーネス
- ヘッドカバーパッキン
- カムシール前後
いつものオイル漏れ修理の一式になります。
もしかすると、以前にもオイル漏れがあって、その際に対応された業者さんがインジェクターハーネスだけ交換していなかったのではないか?と何となく感じてしまいます。
新旧インジェクターハーネス
ヘッドカバーパッキン
カムシール
ボックス内もきれいに清浄
コンピューターを開けて内部清浄
作業が終了し、エンジンをしばらくアイドリングしたり試乗したりして、オイルの侵入がないことを確認しました。
故障コードも検出されず、今回の作業は完了となります。
同様のお悩みを抱える方へ
ディフェンダーのヘッドカバー周りのオイル漏れは定番の故障です。
放置しているとエンジンコンピューターの故障や、最悪のケースは火災につながる恐れがあります。
定期的なメンテナンスとお早目の修理をお勧めします。