車両データ
車名:VOLVO XC70
年式:平成19年11月
走行距離:75,234km
状況確認
走行中にエンジンが止まりそうになるということで VOLVO XC70 が入庫されました。
テスターをつなぐと、「P0088 燃両レール圧が高すぎる」という故障コードが表示されました。
フューエルポンプから来る燃圧を測定しているセンサーが怪しいのですが、間違いなくそこであることを特定するために、調査を進めます。
BOSCHのテスターで基準値を見ながらAUTELのテスターで実測値を確認します。
BOSCHとVOLVOの相性なのですが、BOSCHのテスターで基準値を確認することができても実測値が計測できないため、2台を同時につなげて診断します。
結果、燃圧的には問題ありません。
燃圧センサーの単体検査をしてみましたが、こちらも問題ありません。
リーンの故障コードが出ていたので、念のためO2センサーも見てみましたが、動作的に問題ありません。
そこで、症状が表れるときのライブデータを確認することにしました。
動画①
通常時はフューエルプレッシャーは400kpaを表示しています。
380kpa前後が正常値だと考えると多少高めではありますが、異常と言えるほどではありません。
なかなか症状が表れませんが、根気強く試走してみます。
動画②
症状自体は出ていませんが、フューエルプレッシャーが380kpaから動かなくなりました。
動画③
症状が発生してフューエルプレッシャーは大きく上下しています。
ひどい時には900kpa以上にまで上がってしまいます。
フューエルポンプのデューティ比も燃圧が高いと判断し、下げようとする作用が働いてしまうため、クルマが止まりそうになってしまうようです。
以上の症状から燃圧センサーの故障と確定し、交換することになりました。
赤い印の位置に燃圧センサーがあります。
新旧燃圧センサー
最後に、センサー不良の間にコンピューターが学習した内容を削除するために、アダプテーションリセットを行います。
何回か試乗した結果症状も表れず、ライブデータにも異常はないので無事納車となりました。
同様のお悩みを抱える方へ
燃圧センサーの故障は、VOLVOではよくある症状です。
ですが、余計な修理で費用がかさんでしまうことを避けるため、簡単に判断せず原因の特定は慎重に対応させていただきます。
お気軽にカインズまでご相談ください。