車両データ
車名:BMW E60
年式:平成18年9月
走行距離:113,844㎞
状況確認
エンジンがかからないということで入庫されました。
状況としては、セルモーターが回らず室内灯もつかず、メーターもつかない状態。
まずバッテリーの状態を確認するためにトランクのバッテリーボックスを開けたところ、中が水たまりの状態に。
ひとまず水を抜き、バッテリー電圧を測ったところ1v以下。
バッテリーが完全放電状態になっていました。
まず水がたまった原因から特定するために、ひたすらボディに水をかけていきます。
すると、サンルーフのレール溝の排水ホースのつまりにより、レール溝に水がたまり、あふれて落ちてくることが判明しました。
赤い印の部分がレール溝
修理工程
ルーフライニングを外して、原因となる排水ホースを清浄。
この排水ホースが詰まっていました。
水漏れは解決したことを確認しました。
原因が解決したので、バッテリーを交換して完了と思いきや、まったく反応がありません。
診断機をつないで確認したところ、「消費電力大」と表示されるのみ。
こういった表示が出ていても、新品バッテリーに交換したのでかからないことはないはずですが、今回は反応がない状態です。
水をかぶったことにより、バッテリーセンサー(IBSセンサー)が内部ショートを起こしてしまったのではないかと推測し、ひとまずバッテリーセンサーのコネクターを外してみることに。
結果、セルが元気に回り、無事エンジンがかかりました。
やはりバッテリーセンサーの故障だったようです。
バッテリーセンサーはケーブルごと交換しました。
テスターでバッテリーの更新をして、作業完了。
セルも元気に回り、水漏れも全くない状態で納車です。
再発防止のアドバイス
サンルーフがついている車両は、レール溝に汚れがたまり排水ホースが詰まることがよくあります。
今回の車両のように、電気系トラブルにもつながるので、定期的な排水ホースの清浄をお勧めします。
【担当:小澤】