車両データ
車名:ベンツ W203
年式:平成18年
走行距離: 65,813㎞
状況確認
ESP警告灯が点灯しているということで入庫されました。
ESPとは、スピンしそうになった時やオーバースピードでコーナーを曲がる時に、アクセルの開度やブレーキを制御して車両を安定させてくれる装置です。
早速テスターをつなぎ状況確認。
横方向センサー(Gセンサー)とヨーレートセンサーの異常という診断結果となりました。
ヨーレートセンサーはそれほどでもありませんが、Gセンサーは10万円を超える高価な部品のため、慎重に診断していかなければいけません。
そこで今回はBOSCHのテスターに入っているトラブルシューティングマニュアルに沿って診断していきます。
登録台数が多い車種の車には、BOSCHのトラブルシューティングマニュアルが入っていることが多いので非常に便利です。
特にESPシステム自体がBOSCHが開発したものなので、BOSCHとしては得意分野となります。
まずはコンピューターからセンサーへの電源確認をし、ボディアースを見ると異常なし。
その後Gセンサーの抵抗を傾けたり揺らしたりして測ります。
Gセンサー自体の抵抗に全く変化なし。
これでGセンサーの故障は確定しました。
ヨーレートセンサーの方は抵抗の変化はあるが基準値からわずかに外れている程度。
交換するかどうか判断が難しいところですが、お客様と相談の上交換することになりました。
普通に走る分にはおそらく問題はないと思われますが、安全面を考慮するとやはり2つのセンサーを交換した方がよいというのが結論です。
作業工程
新品のセンサーを発注し、届いたところで交換作業を行いました。
Gセンサーとヨーレートセンサーはトランク内の奥にあります。
フレーム付近に並んで取り付けてあるのが2つのセンサーです。
作業は非常に簡単で、ネジを外して交換するだけです。
故障コードを消して試乗したところ、問題なし。
警告灯も点灯せず、無事納車となりました。
同車種ユーザー様へのアドバイス
ESPはよく壊れるシステムですが、これがあることで安心できる機能です。
警告灯が点灯したら放置せずに、速やかにお問い合わせください。