車両データ
車名:ミニ クロスオーバー
年式:平成22年
走行距離:走行距離 53,000㎞
状況確認
「エンジンのかけ始めに回転が安定せず、1気筒爆発していないような感じになる」ということで入庫されました。
エンジンをかけてみますが、このような症状が発生しません。
さっそくテスターをつないで故障コードを確認します。
表示されたのは複数のミスファイア高圧システム異常・混合気圧補正異常です。
この症状と故障コードから想像すると、8割方高圧ポンプの故障で、交換することで解消されるとは思います。
ただしこの部品は15万円以上の高額な部品のため、症状が発生しているときにデータを取った上で対処法を検討しましょうということになりました。
寒い朝にはほぼ毎回このような症状が表れるということでしたので、しばらく預からせていただくことにしました。
それから4日間、毎朝エンジンをかけてみてもこのような症状は表れません。
ライブデータを確認してもおかしいところは無し。
お客さまが利用する用件があるということで一旦納車したりしながら、ようやく症状が発生し、データを取ることができました。
フューエルプレッシャーの高圧側のレールプレッシャーを見てみると、明らかに基準値よりも低い状態です。
低圧側は問題無かったので、ようやく高圧ポンプが原因であると確定することができました。
作業工程
高圧ポンプは、分解して修理することができない部品のため、新品と交換します。
新品の高圧ポンプに同時交換部品の高圧側ライン、低圧側は同時交換部品ではありませんが、燃料系統なので念のため交換することにしました。
新旧高圧ポンプ
新旧高圧ライン
新旧低圧ライン
エアクリーナーBOXやエアラインなどを外す程度で、周りの部品はあまり手をつけることはないため作業は大変なことはありません。
交換が終了しエンジンをかけると、回転のバラつきもミスファイアもなく無事作業完了。
念のため作業完了から2日間程度お預かりし、朝イチでエンジンをかけたり試乗したりして、問題なく納車となりました。
同車種ユーザー様へのアドバイス
クロスオーバーに限らず、この周辺の年式のミニは高圧ポンプが故障する確率が非常に多いです。
50,000㎞を超えたあたりから多くなるようですので、お困りの際はお気軽にお問い合わせください。
【担当:小澤】